ベー・チェチョルさんの歌声(6月28日)
22日に福音主義牧師会が開かれ、20余名の牧師たちが集まった。その日、東京から「いのちのことば社」の役員と一緒に音楽プロデューサーのY氏が見えて、ベー・チェチョルさんのことを紹介された。ベーさんは韓国人で、百年に一人と言われたテノール歌手の逸材だが、2005年に甲状腺癌と判明、手術の結果、彼にとって命とも言うべき大切な声を失った。彼の歌声に感動し惚れ込んでいたY氏は、ベーさんに日本で声帯膜治療の第一人者、京都大学名誉教授のI医師を紹介し、手術を勧めた。ベーさんも決心して手術に臨んだ。それは3年前の春であった。
手術の結果、日常会話には差し障りないまでになったが、あの希代の美声が戻るまでには至らなかった。最初の手術で、片方の横隔膜が麻痺してしまったからだ。手術後も、ベーさんの懸命のリハビリが続いている。ベーさんの再起への闘いを聞いて、彼を知る人々の間に支援の輪が拡がり、2007年の年末にはNHKドキュメンタリー特集「あの歌声を再び~テノール歌手ベー・チェチョルの挑戦~」が放映され、反響を呼んだ。この度、W氏よりそのDVDを頂き、早速観てみたが、まさに感動のドキュメンタリーだ。彼がI教授の手術を受ける場面も生々しく放映されるが、手術台の上でI教授に「何か歌ってみて下さい」と勧められて、ベーさんは「輝く日を仰ぐ時」を歌った。それは子どもの時から教会で慣れ親しんだ聖歌だった。
その後も前述の通りドイツで奥さんと共に懸命のリハビリを続けているが、彼の歌声を電話で聞いたY氏は、以前のベーさんとは違う深い感動を受け、彼の舞台復帰を強く願うことになる。そして、一般の聴衆の前ではなく、彼を支援する人々の前で、歌う場面を設定した。彼の歌は菅英三子姉が礼拝でもコンサートでも歌ったマロットの「主の祈り」だった。まさに彼の祈りそのものだったと思う。まだ十分には美声は回復していないが、今年の10月15日には仙台文化文化センターでベーさんのコンサートが予定されている。


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